野鳥講演会 「雪国の鳥をたずねて」を開催しました。

今年のテーマは「新潟県に飛来するガン類の生態について」です。

「 福島潟に飛来するガン類の越冬生活 」  水の駅ビュー福島潟 レンジャー 成海 信之 氏

福島潟は面積262㏊の潟湖で、オオヒシクイの飛来地として有名です。オオヒシクイの飛来数は、最大7000羽が確認されたこともありますが、増減を繰り返しながらが減少傾向にあります。最近ではオオヒシクイが2000~4000羽、マガンが50~2000羽程が飛来しています。福島潟は3分の2が干拓されましたが、自然の状態に復元しています。越冬するヒシクイの多くが潟周辺の湿地や農耕地に飛んで食べ物を食べています。

「 海のガン コクガンの生態 」 コクガン共同調査グループ・新潟県水鳥湖沼ネットワーク  田村 智恵子 氏

新潟県に冬季少数が飛来するコクガン。日本には8000羽を超えるコクガンが越冬のため飛来します。北海道の野付半島は、コクガンが食べる海藻が繁茂しコクガンの最適な越冬場所となっています。2017~2020年に実施された追跡調査で、国後島を含む根室海峡全体を越冬地として利用していることが明らかになりました。コクガン共同調査グループでは、標識されたコクガンの観察情報を収集しています。観察された場合は連絡をお願いします。