春の訪れ 里山を生きる動物たち

例年になく暖かな3月・4月となった新潟県。魚沼の里山でも林道に残っていた雪が早々に姿を消しました。先週はスプリング・エフェメラルを探してみましたが、今日は出会えたのはサシバやオシドリ、ウグイス、ホオジロなどの里山の鳥たちではなく、里山も「いきものたち」です。

いきなり林道で出会ったのはアナグマです。哺乳類は夜行性というイメージが強いですが、人間の活動時間と重複しないように夜間に行動することが多いのです。車内からじっと観察しているとアナグマの方もこちらの気配を察したのか、ゆっくり遠ざかっていきました。人の気配の少ない里山の林道では、アナグマやタヌキたちと昼間出会うこともあります。

林道をゆっくり歩く

雪が消え湿った水田 アナグマの足跡がくっきりと残っていました。

水田脇にある小さな水辺をのぞくと、そこには小さな命が誕生していました。冬眠から目覚めたヤマアカガエルやクロサンショウウオは、まだ雪の残る3月下旬頃から産卵場所に集まり、春の訪れと共に新しい生命を誕生させます。

クロサンショウウオの卵塊

ヤマアカガエルの卵塊

ヤマアカガエルの成体 産卵場所で雌を待ちます。

早春の花たちも可憐で素敵ですが、春の林道を歩き、ヤマアカガエルやクロサンショウウオの卵塊を見るけると、今年も春が来たことを実感し、ちょっと幸せな気分になりました。