鳥類は、国境や県境を越え移動して生息しています。日本野鳥の会新潟県では、生息分布の拡大しつつある鳥、全国的に減少している鳥を対象に中部ブロック(中部地方10県21支部)で共同調査を行っています。

イソヒヨドリ生息調査 

イソヒヨドリ 海岸から100㎞遡った内陸部でも観察され、生息分布の拡大が注目されている。撮影 桑原哲哉(魚野川)

海岸部で見られることが多いイソヒヨドリですが、近年は内陸部への進出が全国的に知られるようになりました。イソヒヨドリの生息分布調査は、2017年からの過去の観察記録と調査が行われ、中部地方全体で1500例の観察データが集計されました。海に面した福井や石川はもちろん、内陸の山梨、岐阜などで繁殖例があります。

新潟県では37箇所の観察例がありました。海の近くや都市近郊などでイソヒヨドリの観察記録のある方は、事務局まで是非お知らせください。会員のみなさんのご協力をお願いします。

日本野鳥の会 中部ブロック鳥類調査

コアジサシ生息調査 

 世界的にも全国的にも個体数が減少しているコアジサシ。繁殖地は中部ブロック全体で10~20箇所程です。繁殖阻害要因として、複数の自然要因と人為的要因が報告されています。

カンムリカイツブリ生息調査

以前は冬季に渡来したカンムリカイツブリ 新潟県では独特の求愛行動が観察できます。 撮影 岡田成弘(鳥屋野潟)

以前は冬にしか見ることができなかったカンムリカイツブリ。青森から琵琶湖まで日本海側を中心に多くの繁殖例が記録されています。新潟県では鳥屋野潟、福島潟、佐潟、瓢湖、朝日池など9カ所で繁殖が確認されています。

ミヤコドリ生息分布調査 

沖縄や九州諫早湾などで大きな群れが見られるミヤコドリ。太平洋側の観察例を中心に記録を集計しています。 新潟県でも少数が飛来し、通過し観察されています。